民放労連京都放送労働組合 古住 公義
民放労連京都放送労働組合は、9月27日、契約期間(3年)満了1ヶ月前で解雇(雇い止め)された女性の派遣社員組合員の解雇撤回と派遣先・京都放送への直接雇用(常勤アルバイト)を求めた闘いで組合の要求通り直用を実現するというスピード解決をはかりました。組合が派遣社員組合員の解雇を知ったのが通知をうけた3週間後の9月12日。女性とすぐ話し合いをもち「人件費削減を名目に解雇された。京都放送で働き続けたい」との申し入れをうけました。組合は、さっそく2要求(①組合と話し合いをもたず解雇したことを謝罪せよ。二度としないとの労働協約を締結せよ ②解雇を撤回し京都放送で直用せよ)を会社に提出しました。
9月26日の交渉で会社は女性の勤務態度をとり上げ直用を拒否しました。これに対し組合は「解雇は、京都放送労組にとって琴線に触れる大問題で絶対許せない。ましてや解雇4要件にみたない話し合いもせずに解雇とは何事だ。謝罪せよ」と強く迫りました。組合の鋭い追及に会社は「申し訳なかった」と謝罪しました。しかし直用拒否の姿勢を改めないため組合は、「解雇4要件を満たせ。できなければ組織をあげて解決するまで闘う」と強い姿勢で抗議を続けました。これをうけ会社は、「1日時間をとって協議したい」と応えました。そして翌日会社から直接雇用の回答が示されました。この知らせを聞いた女性は「KBS京都も派遣元の会社も冷たい仕打ちだった。しかし京都放送労組は、私の声を聞いて何から何までお世話していただいた。ありがとうございました」と喜んでいました。
女性の相談をうけてから2週間というスピード解決になりましたが次の様にいくつか教訓を学びました。
①解雇された女性。まわりの組合員からの情報が執行部に届くのが遅く闘いが後手にまわった。つまり迅速に動くことが重要である
②勤務態度の指摘には、組合も日ごろから当人とコミュニケーションをとり改善をはかっていくことが必要である
③他の派遣社員組合員が心配しないようにさっそく1人1人に声をかけ安心させたのは有効であった
④新労担は、女性が組合員であることがわからず乱暴に扱った。会社に改めて構内スタッフの雇用の変化については事前の話し合いと組合の同意をまとめた労働協約を締結させた。これも構内スタッフ組合員には安心感をもたれた
⑤スピード解決は、京都放送労組の解雇は絶対許さないとの不退転の決意を会社に強く印象づけた行動と交渉があったからといえる
これらの教訓を今後の運動に生かし雇用の不安を訴える構内スタッフを守っていくことにしています。