民主法律時報

2021年権利討論集会  プレ企画と分科会のご案内

【プレ企画1】
 核兵器禁止条約発効の意義と課題 

2月10日(水)午後6時 分~8時30分
エル・おおさか708号+オンライン→完全オンライン開催に変更 参加無料

権利討論集会プレ企画1のテーマは、「核兵器禁止条約発効の意義と課題」です。
核兵器禁止条約は、歴史上初めて、核兵器の保有・使用を全面的に禁止し、核兵器廃絶への道筋を定めた条約です。2017年3月に122カ国の賛成を得て採択され、更に、2020年10月に、50カ国が批准したことにより、2021年1月22日に発効することとなりました。
ここに至るまでには、市民運動による力が大きかったところ、運動がどのように形成され、発展していったのかについて、関西学院大学の冨田宏治教授に解説をしていただきます。
また、日本は世界で唯一の被爆国であり、被爆者から絶えず核兵器の廃絶を訴える声が出ているにもかかわらず、未だ核兵器禁止条約に批准していません。
核兵器禁止条約発効後、どのように運動を進めていけば良いのかなど、積み残されている課題についても議論をしたいと思います。
当日は、核兵器禁止条約採択・発効に向けて運動を発展させてきたICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)の川崎哲さんにもオンラインで参加していただき、大いに議論したいと思います。民法協で核兵器禁止条約をテーマとする初の企画です。是非ご参加ください。

【プレ企画2】
 諸外国に学ぶ「雇用によらない働き方」への取組み

2月11日(木・休)午後1時~4時
オンラインのみ 参加無料

プレ企画2では、「雇用によらない働き方」をテーマに知見を深め、運動の交流をします。
第一部では、「雇用によらない働き方をめぐる諸外国の情勢・取組み」と題して、脇田滋先生(龍谷大学名誉教授・民主法律協会会員)よりご講演をいただきます。脇田滋先生は、昨年、『ディスガイズド・エンプロイメント――名ばかり個人事業主』を編著者として出版されました。また、韓国、イタリア等の諸外国における法整備状況にも大変明るく、日本との比較の視点でのご講演から目指すべき方向性のヒントを得たいと考えます。
また、第二部では、様々な業種における雇用によらない働き方の現状・問題について、ユニオンや労働者協同組合など、複数の団体・当事者の方に参加いただき、現場からの報告・交流をします。
雇用によらない働き方の実態を知り、運動を模索する大変充実した企画です! 団結・連帯の輪を広げるため奮ってご参加ください!

権利討論集会 分科会

2月13日(土)午後1時30分~4時
エル・おおさか+オンライン

【第1分科会】
 コロナ禍でのクビ切りに抗する――整理解雇・雇止めとの闘い

第1分科会は、コロナ禍での整理解雇・雇止めとの闘いをテーマに、毎年好評を得ているパネルディスカッション方式で実施します。
現在コロナ禍で、整理解雇・雇止めが増加しています。今後、雇用調整助成金の特例措置が終了すると更なる増加が見込まれます。コロナを理由とするクビ切りであっても実は組合嫌悪や個人攻撃等、「便乗解雇」と思われるものも出てきています。コロナを隠れ蓑にする不当なクビ切りは許されません。
分科会では、東京美々卯の法人解散による整理解雇事件、京都の和紙製造販売会社のコロナを理由とする雇止め事件、イベント会社外国人整理解雇労働審判事件を題材にします。当事者、組合はもちろん、東京の佐々木亮弁護士、京都の中村和雄弁護士など担当弁護士にもパネリストとしてご登壇いただきます。整理解雇の4要件を深掘りし、非正規労働者を景気の調整弁にしないこと等についても議論します。
毎年、会場(今年はオンライン参加者からも)からも積極的にご発言いただいており、コロナ禍ではありますが、今年も参加者一同でこれからの整理解雇・雇止めとの闘い方について大いに語りましょう。熱気にあふれる分科会を目指します。

【第2分科会】
 いまこそ均等待遇の実現を!

第2分科会は「今こそ均等待遇の実現を!」をテーマに、働く場での均等待遇を実現していくために、何ができるかを考えます。
2020年10月には、正規労働者と非正規労働者の賞与や退職金、各種手当や休暇等の格差が旧労働契約法20条に反するとして争われていたいわゆる20条裁判の最高裁判決が相次いで出ました。一連の最高裁判決についての解説と今後にどう生かしてくべきかを20条裁判を担当していた弁護士からお話して頂きます。また、大阪医科薬科大学事件、日本郵便事件の当事者の方から、どのように最高裁までを戦い抜いたのか、貴重な体験談をお話しして頂きます。その上で、2021年4月に完全実施となるパート有期法や、すでに完全に実施されている改正派遣法の下、均等均衡待遇を目指す取組みを討論します。
また、新型コロナウイルスは私たちの仕事にもいろいろな面から大きな影響を及ぼしましたが、コロナを理由に格差が生じることはあってはなりません。コロナによる影響やその中で格差是正のためにどのような取り組みを行っているか、いろいろな組合からご報告頂く予定です。
今後の職場での取り組みや活動の参考になること間違いなしです。奮ってご参加ください。

【第3分科会】
 コロナ禍時代、求められる社会保障とは?

コロナ・社会保障分科会では、新型コロナウイルスの感染拡大による日本社会の状況を共有するとともに、あるべき社会保障や労働運動について議論します。
まず、コロナ禍に関係して多数の生活困窮者等の相談を受け、国への要請活動等にも携わられた小久保哲郎弁護士から、生活相談・労働相談の実態から浮き彫りになった貧困問題の実態、セーフティーネットや支援の拡充に向けてどのような活動を行ったかをご報告いただきます。
また、全体会でご講演いただく藤田孝典さんも交えて、コロナ禍を踏まえたあるべき社会保障や社会運動について、ディスカッションを行います。
そして、コロナ禍に伴う解雇・雇止め、労働条件の引き下げにどのように対抗するのか、雇用調整助成金をはじめとする諸制度をどのように活用して生活を守るのかについて、労働組合から取組みをご報告いただく予定です。
コロナ禍の今だからこそ議論しなければならない内容が詰まっています。ぜひ、ご参加ください。

【第4分科会】
 多様な働き方における命と健 康を守る具体策を考える

過労死・働き方分科会では、「多様な働き方における命と健康を守る具体策」と題して、政府が推し進めるダブルワーク(兼業・副業)、またコロナ禍で脚光を浴びているリモートワーク(テレワーク)について、現在の法規制やガイドライン等を押さえた上で、政府の狙いや実態、また危険性について討論します。
ゲスト講師として、NPO法人POSSEの代表として労働問題や生活支援などに日々取り組んでおられる今野晴貴氏をお招きし、今年急激に増加したダブルワーク・リモートワークの問題点と取組みの課題についてご報告いただきます。
今年世界中を襲った新型コロナウイルスにより、みなさまの職場や相談事例でも急激にダブルワーク・リモートワークの問題が増えたことと思います。そもそも制度として取り組み始めたばかりの段階のため手探り状態で対応されているのではないでしょうか。またこれに便乗して、「働き方改革」関連法から削除された「裁量労働制の拡大」が再度狙われる危険性もあります。
本分科会で、法制度や実態を聞き、またみなさまの職場等で抱えておられる問題を共有していただくことで、手探り状態を少しでも改善し、いのちと健康を守り、またワークライフバランスを実現する取組みに活かしていただければと思います。
また例年どおり過労死家族の会の方から事件の報告もいただく予定です。
みなさまのご参加及び熱い議論を心よりお待ちしております。

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