橋下徹・大阪市長は、9日、野村修也・市特別顧問に依頼して、「労使関係についての調査」(原文はこちら)を行わせるとともに、全職員に対し、16日を期限として同調査に回答するよう職務命令を発しました。
★アンケートはまるで「踏み絵」★
しかし、調査項目には、組合活動への参加の有無や、組合への加入の有無などを訪ねたり、組合加入のメリットや不利益、組合に対する評価など、組合活動にストレートに介入する不当労働行為といわざるを得ません。
また、街頭宣伝に参加したり、誘われたことがあるかどうかや、他の職員から投票依頼を受けたことがあるかどうかを尋ねるなど、職員及び職員組合による正当な政治活動についても調査しており、職員個人の思想・良心の自由や組合活動への参加の自由を侵害し、職員団体の活動に介入するもので、違憲・違法な思想調査です。
このような内心や自立的な職員組合の活動に土足で立ち入るような調査は許されるものではなく、回答を義務づけるのは、まさしく「踏み絵」を踏ませるものというべきです。
★違法な職務命令に従う義務なし!★
橋下市長は、調査への回答は「市長の業務命令」に基づくものであると述べています。しかし、職務上の命令(地方公務員法32条)は、文字どおり、職務に関連したものでなければなりません。職員や職員団体の政治活動は職務に関しないものである上、高度なプライバシー性を有する事項であって、これらを詮索することは職務の権限を大きく逸脱し、明白に違法です。また、職員組合の活動については支配介入が厳しく禁止されており、労働基本権(憲法28条)を著しく侵害する違法な調査です。このように、職務に関連せず、違憲・違法な調査については、職員が回答すべき義務を負うものではありません。
★違法なアンケート調査の即時中止を!★
このように、違憲・違法なアンケート調査は、即時中止しなければなりません。また、すでに回収した回答データについても破棄しなければなりません。
大阪市に対し、アンケート調査の即時中止を求める抗議の声を集中させましょう。
(送付先)大阪市情報公開室市民情報部広報事業担当
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